当社で保管した歯髄細胞や象牙質は、「歯の神経を蘇らせる治療」にご使用いただけます。
現時点では、当社で培養加工を行った細胞や象牙質のみ、本治療に利用可能です。
また、本治療の症例数増加に伴い、当社で保管された細胞や象牙質の利用件数も年々増えています。
保管した歯髄細胞を治療で使用
【歯髄細胞を使用した治療の例】
・歯の神経を蘇らせる治療(2020年に実用化)
【将来的に実用化が期待される治療】
脊髄損傷、アルツハイマー型認知症、自閉症、顎骨の再生など
■保管に至った経緯
息子の乳歯が抜けるタイミングが気になり、インターネットで調べていたところ、アエラスバイオ社の細胞保管サービスにたどり着きました。抜ける乳歯の中に、高い能力を持つ細胞が含まれていることを初めて知り、驚きました。早速、家族で話し合い、「残り2本の乳歯、せっかくなら捨てずに保管しておこう」と思い、保管に至りました。
■将来への期待
細胞保管をしたことで、息子の将来に安心感を持つことができています。今後は、保管した歯の使い道がより広がることを期待しています。息子はもちろん、私や夫も活用できるようになれば嬉しいですね。
■保管に至った経緯
これまで何度か虫歯になり、神経を取る治療(抜髄)を行ったことがありましたが、数年後に抜髄した歯は欠けてしまいました。このような経験から、自分自身の歯の将来に漠然とした不安がありました。たまたま親知らずを抜くタイミングで、クリニックの先生から細胞保管の紹介を受け、将来の歯科治療に活かせるならと思い、保管を決意しました。
■将来への期待
食事や会話を生涯楽しむうえで、歯は大事な要素だと思います。長く付き合うものだからこそ、できるだけ健全に保ちたいです。今回のバンク保管が将来に役立てばと思っています。
「抜く歯は保管するもの」という時代
2020年に歯髄を蘇らせる治療が実用化され、2023年には、さらに象牙質の厚みを増す象牙質を蘇らせる技術も誕生しました。
これらの治療を行ううえで必須となる材料が「抜歯して捨ててしまう歯」です。
本来であれ捨ててしまう歯の中に存在する”歯髄組織”や”歯質”を有効活用して、自分や家族の将来を救うことができるというのは、素晴らしいことだと思います。
今後、これらの組織の使い道はますます増え、ご自身だけでなく、家族が活用できるようになる可能性もあります。
「抜歯する歯は捨てるものではなく、未来のために保管するもの」という時代が、すぐそこまで近づいているかもしれません。
歯のクリニック東京
吉橋典章 先生
活用用途の拡大が期待される歯髄細胞
近年、私たちの身体に存在する様々な細胞を、疾患の治療や美容医療に用いるケースが増えており、今後さらに普及していくことが予想されます。中でも歯髄細胞は、神経・血管再生能力や増殖能力や高さ、採取時の身体への負担の少なさが注目されている細胞です。活用用途の拡大が期待される歯髄細胞(または歯髄組織)を若いうちに保管しておくことで、将来の自分や家族の生活が、より良いものになるかもしれません。細胞保管(バンク)サービスのさらなる発展・拡大に期待しています。